餡・出入る

趣味と妄言を綴る場所

ダークソウルシリーズの巨人についての考察

 

どうも皆さん、こんにちは。初めまして。

「餡・出入る」です。

 

最近どうもフロムゲー、特にDARK SOULシリーズにお熱になってしまいまして。

自分の中でブームが再燃した形になるんですが、それに加えて考察もしたりしなかったり、というのにもハマっているんですね(今更も今更)。

 

粗雑ながらも、ここでヘッタクソな考察を書き残していきたいなと思いまして。

もちろん、公式の答えが示されていない以上は考察は考察、様々な解釈があっても良いと思います。

自分の考えが絶対とはいうのはあり得ないですし、むしろ別の意見も見てみたいとも思っています。この記事を読まれた方、異論などありましたらぜひコメントの方をしてくださると嬉しいです。

 

では、ここから先が本題です。

 

「目次」

  • ダクソシリーズの巨人たち
  • 巨人はいつからいたのか
  • 銀騎士レド、ハベルと巨人
  • 終わり

 

 

《ダクソシリーズの巨人たち》

 

まず始めに、各シリーズの巨人たちについて情報を整理してみましょう。

 

ダクソ無印に登場する巨人といえば、センの古城やアノール・ロンドの巨人兵、巨人の鍛冶屋、スケルトンになりますが巨人墓地の巨大なスケルトン、DLCだと、グウィンの四騎士の一角である鷹の目ゴーなどが挙げられます。

骨格が露になっているスケルトン以外は、被り物によってほとんどが顔が見えなくなっているのが特徴と言えますね。

 

人語を喋る巨人として、巨人の鍛冶屋とゴーの二名がいます。

ゴーは流暢に喋りますが、鍛冶屋の方はカタコトで可愛らしい感じる。また、ゴーはそんな彼のことを「小僧」と呼んだりしていました。

 

今ならば、あの鍛治小僧と話もあおうというものだ

…そういえば、あ奴、どうしているかのう

木槌をずっと、ふるえていればよいが

(鷹の目ゴー)

 

最後のセリフも気になりますが、ゴーの方が歳上であるような物言いです。

加えて、鍛冶屋と比べるとゴーの方が喋り方や肌の感じが"普通の"人間に近くもあります。

 

あんた、誰?

武器、鍛えるの?

(巨人の鍛冶屋)

 

お。あんた

武器、鍛えるぞ

いつでもばんぜん

(巨人の鍛治屋)

 

人間に比較的近い巨人は喋りが流暢……もしかしたら以降のシリーズでもヒントになるかもしれませんね。

 

 

お次はダークソウルⅡ。

今作はかなり巨人が重要なポジションにおり、ボスとして、雑魚敵として、はたまた木となって登場したり、とにかく登場シーンは序盤から終盤まで盛りだくさん。

しかしⅡの巨人は基本的に岩のような肌をして顔に穴が空いた姿であり、個体によって肩が出っ張っていたり、サイズにかなりばらつきがあったり、無印の巨人たちと比べると人外感が強くなっている印象。

 

また、巨人たちはドラングレイグの王ヴァンクラッドに攻められた後、まるで復讐かのようにドラングレイグに侵攻しました。

 

「巨人兵の大槌」

 

ドラングレイグの王ヴァンクラッドは

王妃のデュナシャンドラの進言に従い、

強大なソウルを持つ巨人を平らげるため

北方へと兵を向けた

 

…間もなく、ここにもあの巨人どもが押し寄せて来よう

これは報いなのだ。我が王の為した蛮行のな

(王国隊長ドラモンド)

 

続くドラモンドのセリフでは、巨人が何かをヴァンクラッドに奪われ、それに怒って攻めて来たのではと推察されています。

 

ドラングレイグに侵攻した巨人たちは石斧や大槌といったかなり原始的な武器を用いており、加えて巨人が巨人だけのコミュニティ(国)の中で生きていたというのが、無印の神族の支配下にあり文明的な巨人との対比になっているようにも思えます。

 

 

最後にダークソウルⅢ。

今作の巨人は無印、Ⅱに登場した、奴隷の巨人、顔に穴がある巨人に加えて顔が明確に存在する巨人も登場しました。

例えば薪の王、巨人ヨーム。

OPムービーでは顔は確認できませんでしたが、ヨーム戦、及びその時のムービーでは顔があるのがわかります。

他には輪の都の巨人法官などもそうですね。

 

ⅢにはⅡにあった巨人樹がある他、双眼鏡を使えば分かるのですが、奴隷の巨人の被り物の隙間から顔に空いた穴が確認できます(深みの聖堂の巨人はわかりやすい)。

ただし全ての奴隷巨人がそうであるわけではないらしく、巨人の鍛冶屋は剥き出しの歯、歯茎が確認できました。

 

先程の「人に近い巨人は喋る」という話にも繋がりますが、顔が存在するヨームと巨人法官も同様に喋る、意思の疎通が図ることができるようです。

 

ヨーム、古い友よ

カタリナ騎士ジークバルト、約束を果たしに来たぞ

(カタリナのジークバルト)

「ストームルーラー」

 

巨人ヨームはそれを二本持っていた

一本は、彼を信じぬ人々に与えられ

もう一本は、薪の王となるその前に

一人の友に託されたという

 

ストームルーラーのテキスト、そしてそれを持つジークバルトのセリフから、ヨームと彼は友でありその間には約束があったことがわかります。

おそらく、ヨーム戦前ムービーからして薪の王となったヨームを討つという内容だったのでしょう。

続いて巨人法官。

 

愚かなことだ。王の法を軽んじるとは

法官アルゴーが、その方に報いを与えよう

…教会の槍、王女フィリアノールを守る契約者よ

君を呼ぶ声に耳を澄ますがよい!

来たれ!

(法官アルゴー)

 

法官の方はかなり流暢に喋ります。

セリフの無いヨームはどのような喋り方かはわかりませんが、このアルゴーとゴーがシリーズでも特によく喋り、また外見も人に近いものとなっていると言えます。

 

 

では、これまでの情報を一度簡単に纏めてみましょう。

  • 顔があったり、逆に穴が空いているなど、バリエーションに富んでいる
  • センの古城や深みの聖堂などで奴隷のように扱われていることがある。ただし人や神族の支配下にいない巨人も多くいた
  • 特に顔に穴が空いている巨人は木にもなる
  • 外見が人に近い巨人ほど人のように喋ることができる
 

《巨人はいつからいたのか》

さて、これで各シリーズの巨人についての情報が出ました。何にせよ、巨人には多くのタイプがある。そのことがわかります。

中でも人に近い(肌、顔がある、喋る)巨人と、Ⅱから登場した岩のようで顔に穴がある巨人の差は外見以外にもあり、そしてとても大きい。

 

人に近い巨人は喋るキャラクターもいますが、Ⅱの巨人は咆哮、唸り声などは上げれど喋るキャラクターは登場しません。

人に近い巨人は多くの場合、人間や神族の支配下にあったり関わりを持っています。しかしⅡの巨人はそういうわけでなく、遥か北の地の独自のコミュニティで生きていました。

そして、顔に穴が空いた巨人だけは朽ちると樹になります。

 

もはや「巨人」として一括りにするより、別種として確立できるほどの違いが両者にはあるわけです。人間でいう人種の違い、どころではありません。

どうして巨人はこんなにも多くの種類があるのか。

色々考えましたが、正直わかりませんでした。

 

人間性の影響で人っぽくなった、とか。

収斂進化で人に近づいた、だとか。

それっぽいことを考えましたが裏付けるものが無い。

 

しかし、Ⅱの巨人について。彼らの正体というか、起源というか、そういったものに関してはヒントになり得るものを見つけることができました。

なので、ここでは「Ⅱの巨人の歴史」について考察していきたいとおもいます。

 

 

先に考察の結論を述べると、Ⅱの巨人は「はじまりの火」がおこる前からいた存在であると考えました。

 

この結論に至った過程を追っていきましょう。

まずはじまりの火がおこる前、世界は霧に覆われ、灰色の岩と大樹と、朽ちぬ古竜ばかりがあったそう。

 

古い時代

世界はまだ分たれず、霧に覆われ

灰色の岩と大樹と、そして朽ちぬ古竜ばかりがあった

だが、いつかはじめての火がおこり…

(無印OPムービーより)

 

注目すべきは「灰色の岩」と「大樹」の部分。

Ⅱの巨人は顔に穴が空いている他、灰色かつ岩のような肌を持ち、また朽ちると大樹になります。これは巨人の木の実の種のテキストにも書かれています。

 

「巨人の木の実の種」

 

朽ちた巨人は大樹へとその姿を変えた

死は終わりではなく、生きとし生ける者は

再生の環のなかにある

 

また罪の都のヨーム戦エリア、ストームルーラーが落ちている近くで、ヨーム(巨人)は大樹に例えられてもいました。嵐だけが大樹を倒す、と。

巨人は大樹になり、また大樹だと例えられるほどには「大樹」は巨人に繋がりがある言葉と言えます。

 

無論、Ⅲの「最初の火の炉」や無印の灰の湖など、元々示唆されている大樹とはそれらで見えたもののことなのでしょう。

今回はあくまで、大樹と巨人を重ねて考えられることを考察しています。

 

では「灰色の岩」というのは?

正直に言うと、見た目が似ている、という点だけしか見つけられませんでした。

しかし、ⅢのDLCで岩と巨人を結びつけられるものが登場し、意外なところで結論に結びつきました。

それが銀騎士レドです。

 

《銀騎士レド、ハベルと巨人》

 

「レドの大槌」

 

異端として知られ、辺境を旅したレドは

巨人たち、そして「岩のような」ハベルとも

親しく友誼を結んだという

 

戦技は「岩呼び」

回転しながら、鉄槌に岩塊を呼び寄せる

また強攻撃で、その勢いのまま地面に叩きつけ

衝撃と共に岩塊を炸裂させる

 

レドは巨人、そして「岩のような」ハベルと親しく友誼を結んだそうです。

無印からずっとテキストに登場し、岩と関わりが深いことを幾度も示されているハベルはともかく、なぜ巨人がここに出てくるのでしょう。

この三者の共通点を探ることがその謎を解く鍵になるはず。こちらも探っていきます。

 

まずレドは辺境を旅したとありますが、そもそも銀騎士とは、アノール・ロンドを守る騎士のはずでした。

 

「銀騎士の槍」

 

アノール・ロンドを守る銀の騎士たちの槍

細く流麗な近衛の武器

 

異端だからこそ辺境にいたのでしょうが、そこで巨人やハベルと友誼を結んだというように取れます。

「岩のような」ハベルはグウィンの古い戦友であり、また多くの信奉者を抱えていました。

 

「大魔法防護」

 

「岩のような」ハベルの司祭に伝えられる奇跡

全身を強い魔法防護の膜で覆う

 

グウィン王の古い戦友であり

白竜シースの敵対者でもあったハベルは

魔法を嫌い、それに対する手段も怠らなかった

 

「ハベルの指輪」(DSⅢ)

 

最古の王グウィンの戦友として知られる

「岩のような」ハベルに由来するという

 

戦いは古くから姿を変えず

ハベルの信奉者が絶えることはなかった

 

ハベルの指輪にある、「戦いは古くから姿を変えず」の部分。この文章は非常に気になりました。

ハベルが何者か、というのは作中では明らかにされていません。とにかく、執拗に「岩のような」と書かれていることから一部では古竜なのではないか、と考察されています。

私も同様の結論に至っているのですが、いずれそれに関しても説明を書こうと思いますので今回は省略。

 

戦いは"古く"から姿を変えていない。

"古く"とは一体いつからのことを言うのでしょうか。

OPでは火の時代以前のことを「古い時代」としています。だからこそ、その時代を生きていた朽ちぬ古竜も"古"竜と呼ばれています。

つまり、ハベルの指輪が指す"古く"とは火の時代以前の、古竜との戦いが勃発していた時期のことを示していると言えるかもしれません。これは更なる裏付けを後述します。

そして「戦いは」「姿を変えていない」。

ハベルの戦士は大竜牙、叩き潰す攻撃を繰り出す大槌を使います。

 

纏めると、火の時代以前の古竜と神々の戦争において、ハベルの信奉者であるハベル戦士たちは叩き潰す戦法を用いていました。

Ⅲから無印までの時間を"古く"と指しているのかもしれませんが、だとしてもハベルの活躍は古竜との戦争が起こっていた頃のこと。叩き潰す戦法はその頃から姿を変えていないことになります。

 

話を戻します。

Ⅱの巨人は灰色の岩のような姿を持ち、そして一部を除いてほとんどが大槌、また叩き潰す戦法を用いていました。

 

「巨人兵の大槌」

 

ドラングレイグを襲撃した巨人の棍棒

倒木に岩を固定しただけの原始的な構造だが

侮りがたい威力を発揮する

 

「巨人の石斧」

 

最後の巨人のソウルから生み出された大斧

 

古代の石器にも似た原始的な武器は

桁外れの大きさを持つ

その強さは力のみに集約されている

 

「古代の石器にも似た原始的な武器」。

 

無印のOPムービーで古竜に戦いを挑むグウィンや、その騎士たちは既に鎧や服を着ています。

神々は巨人のように石器を使ったり、ボロボロの腰巻きをしているような描写はありませんでした。Ⅱの巨人たちに比べると、さらに大昔の古竜との戦争時だというのに文明的。

とても"原始的な"格好とは言えません。

では、この"古代"とはいつを指すのか。

グウィンたちが生まれ、王のソウルを見出すよりも前であれば確実に当てはまります。最低でも古竜と神々の戦いが起こるより前

先述した、ハベルの戦いが火の時代以前から変わらない、という話とも重なります。

 

また叩き潰す戦法でいうと、大槌を扱うレドも同じです。巨人とハベルの戦士と、これが三者の共通点。巨人の武器が岩由来だというのも、岩を扱うという点において三者に共通しています。

 

巨人がハベルの信奉者であると言うわけではないですが、この"大槌を使い叩き潰す"という戦法は古い時代の存在に共通するものであると言えるでしょう。

 

また、Ⅱではアン・ディールは巨人を使い、竜を生み出そうとしていました。

 

「呪骨の盾」

 

アン・ディールという謎めいた人物は

館に巨人を集め、竜を生み出そうとしていたが

やがて自身も姿を消した

 

彼の研究の結果については、おそらくは成功したのでしょう。竜を生み出す、という点においては。

古竜は生命の超越者。それは無印から示されています。

朽ちたとして、大樹となって新たな生に転換する。

巨人の有様も、ある種の生命の超越と捉えられます。アン・ディールはこれに目をつけたのでしょう。

 

巨人は大樹でもあり、外見的には灰色の岩のよう。

アン・ディールの研究から古竜との繋がりもある。

彼らの武器や戦法、ハベルやレドとの共通点も、巨人が火の時代以前からいた可能性が高いことを示唆しているように思えます。

 

《終わり》

 

かなり拙いものだったと思いますが、最初の記事はこれにて終わりになります。

 

初めてですし自分でもおかしな点を見つけたら、もしかしたら修正を加えたりしていくかもしれません。

また別の意見があったりした場合は遠慮なく書いてくださると嬉しいです。

 

では、また。